こんにちは、けんしんです。
 みなさんは過労死について知っていますか?

 私は労働組合の方でも活動をしていますので「過労死」問題についてはよく耳に入ってきます。
最近のニュースでは
  • 北海道の新人看護師さんの過労自殺
  • 海外では「Karoshi」という単語ができた
  • 法律による過労死ラインの引き上げ
などあまり良くないニュースが出てきています。

 今回は過労死、過労死といいますが実際はどんなのが過労死なのかをまとめていきたいと思います。

 最後まで読んでいただけると嬉しいです。

過労死とは

 長時間の残業や休みなしの勤務を強いられる結果、精神的・肉体的負担で、労働者が突然死することです。 
 また、うつ病などの精神病が発症し、その結果自殺する「過労自殺」と含まれます。

 過労は体調を悪化させますが、最近は特にうつ病など精神疾患との関係も注目されています。

過労死に認定される4つの死因・症状

①心疾患

 過労により異常が出る体の器官の一つが心臓です。過労死は、心筋梗塞や虚血性心疾患などの心疾患が原因で亡くなられる方もみられます。

 主な原因としては睡眠不足による自律神経やホルモンの分泌以上により心臓や血管にダメージを与えてしまっているという事と、忙しいと食事がおろそかになってきますので食生活がジャンクフードに頼るようになり高血圧や動脈硬化や血管内プラークなどにより引き起こしてしまいます。

②脳血管疾患

 過労により異常が出る体の器官のもう一つは脳です。脳内の血管に異常が出てしまう脳血管疾患。最悪の場合死に至ります。脳梗塞やくも膜下出血などが代表的な症状です。

 主な原因は先ほどの心疾患と同様に睡眠不足や偏った食生活により血管にダメージが蓄積される事で発生しやすくしてしまいます。

③過労自殺

 過労によるストレスで精神を患い、結果的に自殺に至ってしまう人も過労死と認定されている場合があります。
 常に残業続きで、プライベートもなく、家には寝に帰るだけのような生活で、仕事にゴールがないかのように延々と仕事をしていくと「自分は何のために仕事をしているのだろうか?」「自分に生きている意味はあるのだろうか?」と考えつめてしまいます。

 数少ない研究報告のうち比較的有名なのが、英国のグループが数千人の公務員を追跡調査した結果 1日の労働時間が11時間を超えていた人は7~8時間の人に比べ、約5年後のうつ病の発症リスクが2.4倍ほど高かったとします。

 また、誰にも相談できないし、上司に相談しても「それはおまえに能力がないから残業になるんだ」「やり方が間違っている」などと聞く耳も持たないし、「仕事のできない人」のレッテルをはられるかも、と思うと自分の殻に閉じこもってしまいます。
 そういった状況が過労自死につながるといわれています。

④過労・睡眠不足による事故

 過労・睡眠不足が原因で、勤務中・通勤中の居眠り運転による交通事故、入浴中の溺死などの事故があげられます。
 重度の疲労感や睡眠不足により事故を引き起こす事になるのですが、この場合、他人も巻き込んでしまうという事も重要なポイントです。

 居眠り運転ですと、周囲の歩行者を巻き込んでしまいますし、タクシーやバスの運転手だったら乗客も巻き込んでしまいます。企業にとってはお客さんの安全も確保しなければなりません。運転行の過激な労働は即刻中止させましょう。

まとめ

 以上が過労死認定される4つの死因と症状のまとめになります。参考になっていただけたら嬉しいです。

 このように一見仕事のしすぎであるとはわからないような直接関係ないような死亡や事故でも、元をたどると働きすぎが原因として過労死と認定されている場合もあります。

 また、過労死・過労自殺は圧倒的に男性が多く、自死や脳・心臓疾患で亡くなる若い女性はとても少ないと言われています。しかし最近では電通女性新入社員の事件が警鐘となり、社会が過労死防止に動き出しています。

 過労死は個人だけの責任ではありません。過激な労働を課した雇い主・企業に責任があります。

長時間労働は、睡眠時間の確保が難しく、「体調は神経系、免疫系、内分泌系などの連携で管理されており、昼間の負担を睡眠によって夜のうちに取り除かないと心身の病気のリスクが高まる」と北里大学大学院の田中克俊教授は指摘しています。

 このように急な突然死や自殺といった悲しい事を起こさないためにも労働組合として医療で働くものとして声を上げていかなければならないと思います。