こんにちは、けんしんです。

 私は労働組合を運営もしているのですが、自分の組合はマンネリ化してきてだいたい同じ人が執行委員とか団体交渉へ参加している。年に1度役員交代があるのですが進行、記録、発言をしたくないという理由で次世代が見つからずそのまま同じ人が継続している。といった状況になっています。

組合活動のイメージ

 やはり組合活動に対してポジティブなイメージを持っている人は多くはないと思います。仕事のネガティブな所に目が行ってしまいますし、団体交渉で得られた回答ではみんなが満足いく回答ではないので、組合活動自体も暗いイメージになりがちです。

 私の組合も現在病院の経営状況がよくないのでなかなか前進回答を引き出せず、回答内容を見ても「やっぱ経営が苦しいから仕方ないよね・・・」と毎年毎年士気がさがりつづけています。

 こんな時に学習の友の記事を見たのですがこういった士気の下がった組合活動を紙とペンを使うだけで解決できる方法があるとの事だったので記事にしていきたいと思います。

組合活動の壁

 組合活動をやっていくにあたってだいたい同じような壁にぶつかっていくと思います。
  • 団体交渉に参加するのはいつも決まった人ばかり
  • 大勢の前で自分や職場の要求を発言するのは苦手
  • 執行委員会で進行や記録をするのが苦手
  • 要求が通らないと「組合にいても何も変わらない」と他の組合員に言われ板挟み
  • 病院の経営状態だと賃金や人員の増加は難しいのが見えている
  • 組合活動は真面目で暗くなりがち
といった感じの壁(苦痛)は体験した事があると思います。一つではなく様々な壁に当たり続けますので心が折れて組合活動から離れていく事もありえます。

このような組合のネガティブなイメージと組合活動の壁を乗り越える方法があるのでまとめていきます。

パネルトークで喜怒哀楽の共有
 その方法とはお題を決めてそれを自由に組合員に書いてもらって共有してもらう方法です。
 例えば
  • 仕事のやりがいは?
  • 職場の〇〇を変えたい!
  • 私が総理大臣になったら…
 といった仕事や政治に関するテーマや
  • 他人には理解されない私のこだわり
  • 実はこう見えて〇〇なんです。
  • もし100万円あったら〇〇します。
  • 休みが1ヶ月あったら〇〇します。
 といった面白いテーマまで様々な話題でやってみます。

 そうすると組合員同士の喜怒哀楽の共有ができ、仲間意識が芽生えるので団結力が強くなるとの事です。

ポジティブな活動にしないと続かない

 組合活動はどうしても暗くなりがちです。ですのでネガティブ以外にも目を向けてポジティブな活動をしていく事が重要です。つらい事だけでは続きません。

 ポジティブなイメージを植えつけるには組合活動で要求する「給料をあげる」「人手不足をなくす」「時間外残業をなくす」という要求が叶えられた時のイメージを引き出す事が必要です。

 先程の質問はそれをイメージさせるための質問です。例えば「給料をあげる」だったら100万円あればの答えにつなげて「給料が上がれば〇〇できますよ!」となんのためにベースアップを要求してるのか納得できます。

 また「人手不足をなくす」「時間外残業をなくす」であったらその2つを改善する事で生まれるものは「時間」ですので「休みが1ヶ月あったら?」とか「実はこんな趣味してます」とかにつなげて行く事ができます。

 たとえネガティブな組合活動でも要求に隠れているポジティブな要求を読み解いて組合員からポジティブな要求を引き出してイメージさせてあげる必要があります。

組合員一人ひとりに焦点をあてる

 組合員と一言で言っても一人の人間ですので生い立ちも生活背景も違いますのでそれぞれ要求も違います。それを一つにまとめるのは至難の業です。

 ですので発想を逆に考えます。全員をまとめるのではなく、ひとりひとりの考え方は違ってもいいと考えてひとりひとりにスポットライトが当たるようなイメージで要求を出していきます。

 パネルトークにすると一つのお題から100人いれば100通りの答えが出てきます。答えを一つに決めるのではなく、「こういう考え方もあるよね」と認めあえたり面白く捉えられたら大成功です。

要点を伝えるトレーニングに

 パネルトークは板1枚で表現しますので「一言で簡潔に」記入する必要があります。この「一言で簡潔に」が団体交渉で活きてきます。


 団体交渉では管理部に要求を伝えていくのですが感情が高まるあまり、何を伝えたいのかわからなくなってしまう事もよくあります。私も初めて発言した時は終着点がわからず混乱して恥ずかしい思いをした記憶があります。

 このようなパネルトークで一言で伝えるトレーニングをすれば言いたい事と感情の両方を管理部に伝える事ができるようになります。有意義な団体交渉になること間違いなしです。

まとめ

 パネルトークを行うことでポジティブな組合活動を作る事ができ、組合員ひとりひとりに焦点が当たり、団体交渉でも気持ちを伝えやすくなる効果があると思いました。

 いきなりパネルトークは難しいという所もあると思いますので、最初はアンケートなどに盛り込んでやってみて徐々に内容を増やしたり濃くしたりしていくといいと思います。